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Martinギターキット製作

今度はマホガニーに挑戦!Martin D-18 キット製作記録

D18kit ローズウッドのキットが輸入できなくなってのでマホガニーに挑戦してみようと思います。こちらはリアルタイムで詳細にレポートしようと思います。週末だけの作業なので気長にやっていきます。素人のギター作りは焦らずに^^
   

トップ版

D18kit トップスプルース単板の裏表。ロゼッタの溝とブレーシングの位置が書かれています。もちろんサイドとバックも単板です。
キットで売られている材は多分Aランクにならなかったものと推測。ちょっとした見栄えや小さな節がある材もあったりしたので、あくまで推測ですが。それでも全く品質に問題はナッシングです。問題は製作力の方ですね
   

ロゼッタ1(2022/1/30)

D18kit 早速キットのロゼッタを塩ビ用接着剤で溝にはめ込み接着。真ん中には透明セルロイドをスペーサーとして挟み、硬化したらこれを外して、アバロン貝をはめ込んでいく。(セルロイドは塩ビ用接着剤では接着できないのだ)
   

ロゼッタ2

D18kit セルロイドのスペーサーを外しているところ。アバロン1.5㎜幅に対して、同じ幅のスペーサーにしたところ、アバロンがきつくてスムーズに入らなく余計な作業になってしまった→反省。アバロン貝、セルロイドのスペーサーは「大和マーク」さんで購入。
   

ロゼッタ3

D18kit アバロン貝を、Gクリヤー(コニシボンド)で接着。一応順番を適当に選ぶ。
   

ロゼッタ4(2022/2/12)

D18kit アバロン貝埋め込み接着完了。溝の幅を広く削る作業で結構汚くなってしまった。トップ版の厚みは3.2mmまで削るのでもう少しきれいに仕上がるハズ ^^;
   

ブレーシング1

D18kit 作業用に作ってあった型板が後々便利。
   

ブレーシング2

D18kit Martinキットのマニュアルで確認しながら、ブレーシングをタイトボンドで接着します。 タイトボンドは水性だけど硬化すると超強力。
   

ブレーシング3

D18kit タイトボンドをブレーシング側と板側に筆で塗って素早くクランプで接着。100均で買った200円クランプが役に立つのだ。
   

バックパネルの張り合わせ

D18kit バックパネルを貼り合わせる。100均でも売っている1㎝角くらいの木の棒で挟み、100均のS字金具に100均の太い輪ゴムを引っかけて圧着。300円也^^
   

ブレーシングのスキャロップ

D18kit カッターやノミを使ってトップパネルのブレーシングを削る。これによって高音がよく響くようになる半面、強度が落ちる。これでマーティンキット3本全部にスキャロップを入れた。
   

カッタウェイに改造

D18kit カッタウェイはボディーのサイドパネルを切り取って反対にして張り付けることにした。カッタウェイには曲げが足りないので自作ベンディングアイロンで曲げた。
   

即席手作りベンディングマシン

D18kit ベンディングマシンはラッカーの空き缶をくり抜いて、たまたまあったシュリンク用の強力ドライヤーで即席で作成。これが結構曲がるので笑った^^
   

サイドパネルにブレーシング差し込み部切り欠き

D18kit ブレーシングの何本かはサイドパネル内側の縁に張ったリボンライナーに突き刺すようにするので、テープでマーキング。
   

バックパネルの貼り付け

D18kit 開始から約3か月、ここまで来てやっとバックパネルの貼り付け。超スローですが、週末だけの作業なのとカッタウェイ改造に時間が掛かったということで ^^;
   

トップパネル(サウンドボード)の貼り付け準備

D18kit これからトップパネルを貼って箱にします。サウンドボードに日にちとサインを記して、これで見納めです。フロントブロックとネックのダブテイル側に穴が開いているが位置的には全く合わないので、理由は不明。フロントブロック側の穴は一応貫通しておいた。
   

トップパネルの貼り付け

D18kit よく見る光景ですが、いつものようにタイトボンドと百均のクランプと、知人から頂いたバーベキューの串みたいなので接着して一晩経ったところです。これを外すのは、ケガをしたときに包帯を外すような、ちょっと怖いけどワクワクする瞬間。
   

箱になった

D18kit いい感じに接着されていて良かった^^ これからトリミングがまた面倒な作業
   

内部の確認

D18kit ファイバーカメラって言ったか?PCにつないで狭いところを見る便利なツールで一応中の接着状態を確認、問題ナッシング!
   

トリミング作業

D18kit ブレードがすごく薄くて切れ味がいいノコギリで縁からはみ出たパネルを切る。このノコギリはアマゾンで買ったやつで、ギター製作にはすごく重宝しているのでお勧め。

ある程度切ったら電動トリマーで縁をきれいにそろえて削っておく。 まだこれから縁周りをバインディングとパーフリングをくるっと巻くので、その時には電動トリマーで段々に切り欠きを入れていきます。
   

ネックジョイント確認

D18kit ネックをダブテイルに嵌めてみて、延長線がまっすぐに正中に来ることを確認。ほぼほぼOK ^^;
   

トリミング完了

D18kit トリミングが完了してスッキリ、きれいな箱が完成。叩いたらいい音がする!
   

こんな感じ

D18kit こんな感じのアコギになるのだ。フロントブロックのサイズを修正し忘れたので、カッタウェイのネックしたにボディーが少しはみ出てしまった。
   

トリマーでバインディングの溝掘り(裏)

D18kit バインディングとパーフリングの為、ボディ周りにくるっと溝を掘る。微妙に小さいサイズで掘っておく。爆音が出るので苦情に注意^^;
   

トリマーでバインディングの溝掘り(表)

D18kit 表にはバインディングと飾りにヘリンボーンのパーフリングを付ける為、溝を二重に掘る。これも3台目となるとトリマーの使い方にも慣れてきた^^
   

バインディング接着

D18kit もともとのプラスティックのバインディングは使わないで、大和マークさんで購入した木製のバインディングとヘリンボーンをタイトボンドで接着
   

テール部のプラスティック接着

D18kit 付属のパーツをそのまま使用。カッターで両端に切り込みを入れておいてからノミなどでプラスティックの厚さ、形状に掘る。
塩ビ用の接着剤を使用。    

フレットの埋め込み

D18kit 先に大和マークで購入したアバロンのマークを埋め込んだ指板に、フレットを木槌で叩いて埋め込み、フレットカッターで切っていく。    

フレットの処理(1)

D18kit フレットカッターで切ったばかりのフレットの両端はそのままだと血まみれになってしまう^^;ので、ヤスリを使って滑らかにしていく。
フレット両端の滑らかさは弾き心地には影響大で、自作の時に一番こだわりたいポイントの一つ。ここがすべすべだとずっと弾いてたくなる
   

フレットの処理(2)

D18kit 専用のフレットやすりを使って、両端の切断面を約45度に削る。フレットの切った面の両側に引っ掛かりが残るので、これも専用のやすりで指板に傷を付けないように軽く1本1本削っていく。さすがにこの忍耐のいる作業は量産ギターでは無理でしょう。まだこの後に仕上げのひと手間があるのでまたその時に!
今回のアバロンはきれいなので出来上がりが楽しみです^^b    

ヘッドプレート接着(1)

D18kit 付属の黒いプラスティックではなくて、以前にクラフトギターショーで買ってあったヘッドプレートを使ったみる。
マーティンキットのマニュアルに付いている型紙で、チューナー取り付け穴位置を決める。ドリルは表からは直径8mm、裏からは10㎜で、穴の中に段差を付ける。
直角に掘るために写真の道具を使用。まあまあ使える。    

ヘッドプレート接着(2)

D18kit 裏には板を当ててゆっくり慎重にドリる。特に裏から10㎜で開けるときは1cmくらいで止められるようにガイドを付けておく。勢いあまって表までズボっといってしまうと悲しいのだ
   

ネックのセット角度

D18kit ネックをボディにセットするときの角度は重要。フレットの上面からメジャーを伸ばして、ブリッジ上面から約1.6mmの隙間が空く程度の角度に設定するとマニュアルにある。
調整が必要なときは、ダブテイルのボディとの接着面をヤスリで削る。

多分1.6mmというのは弦を張った時のネックの起き上がり分の調整。12Fで2mmの弦高は、ブリッジあたりで4mm程度と考えるとサドルの高さは約4㎜になる、はず!?さてどうなるか。    

ネックとボディ接着(1)

D18kit タイトボンドで接着
   

ネックとボディ接着(2)

D18kit 一晩おいて接着完了。
   

ヒールカット

D18kit ボディーはトリプルオーサイズに薄くしたので、飛び出したヒールをカット。そこにヘッドプレートの余りの木を貼る。
   

ブリッジの位置決め1

D18kit ナットから1弦側と6弦側の距離を弦の補正分も含めた距離になるように。マーティンのブリッジは1弦と6弦で約4㎜の補正の差がある。
   

ブリッジの位置決め2

D18kit ブリッジとフレットが平行になるように12Fからブリッジの角までの距離を左右同じになるように。
1と2をやりながら正しい位置を決める。
   

ブリッジの位置決め3

D18kit ブリッジの位置が決まったらマスキングテープの上から鉛筆でマーク。弦を張った場合のセンター位置もチェック。弦は太さが違うので、ブリッジのセンターは若干1弦側にずらす。
マスキングテープをカッターで切り抜き、やっと次は塗装の準備です^^
   

塗装1

D18kit いつものように塗装には下塗りにマルチフィラーを塗って木の導管を塞ぎ、塗料のノリを良くしてから塗装をする。これをしないといくら塗っても塗料が吸い込まれしまうので仕上がりはザラザラ。
今回はマホガニーなのでブラウンにイエローを混ぜたステインをサイドとバックにあらかじめ塗った。ネックにはブラウンを塗り、それぞれその上からステインを混ぜたマルチフィラーを塗った。
塗装の詳細は「DIYウクレレの塗装」に記録しているので参考にしてください。
   

塗装2

D18kit 乾く前に軽くスクレイパーで余分なマルチフィラーを取る。
因みにバインディングは先にテープでマスキングしておくと楽。特にプラではなく木のバインディングにしたので、後からバインディングにはみ出したステインやマルチフィラーを塗装前に落とすのは大変な作業なので。(経験済み^^;)
   

塗装3

D18kit ベタ置きでトップ、サイドをスプレー塗装したら工房の庭の脚立に移動。バックパネル、ネック裏など塗装を完了させる。
   

塗装4

D18kit 最も嫌いな作業でなかなかうまくならない塗装作業を終えたD-18キット(改良)アコギ。今回はボディー厚を000と同様に薄くして、カッタウェイを付けた。色味はイエローを混ぜたので、赤っぽく見えていますが、光線の関係で実際にはもう少しブラウン寄りではないかと思う。ブレイシングもスキャロップ仕様にしたので、どんな音が出るのか楽しみ^^
次はポリッシング、ブリッジ接着、ナット、チューニングペグの取付。ウクレレも同時進行なので完成は2週間後か
   

ブリッジ接着1

D18kit ブリッジ接着部分のマスキングテープを慎重に剥がす。
   

ブリッジ接着2

D18kit タイトボンドがはみ出してもいいようにマスキングをしてからギターブリッジ接着用ツールでブリッジ接着をする。
予め1弦と6弦の位置決めで開けておいた穴を使ってトップ版の裏からネジで固定、圧着する。
   

ブリッジ接着3

D18kit このツールはクランプを使わないのですごく便利。
   

完成

D18kit ナットその他の細かい作業は省略。
マーティンドレッドの純正ケースにぴったり収まる自作D-18カッタウェイ^^

弾いてみた(YouTube)
Ghostbusters / Ray Parker Jr.
I Was Born To Love You / Queen
Close To You / Carpenters
Honesty / Billy Joel